BLOGブログ

BLOG日々を綴る

12

スタッフの木工日記 入門編①

DIY・木工

Contents

皆さま、こんにちは。ミマキウッドラボ、スタッフの中西です。
前回の更新から早一ヶ月、年末ムードが漂ってきましたね。
11月にはラボの一大イベント『MIMAKI WOOD STOCK 2023』を開催しました。
お越しいただいた皆さま、ありがとうございました!

イベント準備のさなかに引っ越しをしたスタッフ中西。
新居は古い一軒家でハウスクリーニングなどは付いていないので、引越し前の掃除も自分でしなくてはなりません。
荷物運びも自分でやってみようということで、
隙を見つけては、軽自動車に掃除用具や荷物を積んで千曲ビューラインを往復する日々。
期日までになんとか引っ越しを済ませ、ようやく使い勝手を考える余裕が出てきたこの頃です。

ラボでスタッフをしていながら、私自身は木工の経験は殆どありませんが、
大小問わず、生活に必要なものをできるだけ自分で作りたい…と思っています。
ラボの工房で作っていると、アドバイスをもらったり工夫のポイントを教わることができるので、
復習のためにも、ブログに残していくことにしました。
ということで、木工入門編①です!


入門編①「キッチンラック作り」

新居のキッチンは調理台が広いのですが、広いだけに端にあるものが取りにくかったり、段や棚のような部分がないためスペースを持て余している感がありました。
そこで、調理台の端に置く棚を作ろうとサイズを測って出勤。
ラボにある本も参考にしながら、図面を書いてみました。

側板は台形にして、棚板は棚受けにのせる仕様です。
当初の図面では背板無しでしたが、
「全面ではなくても、一部分でも背板があった方が、横揺れに対する強度が上がる」
というアドバイスを受けて、背板を追加しました。

端材を物色していると厚さ12mmのシナベニヤがあったので、
見つけた板の大きさに合わせて図面を少し修正し、作り始めます。

材料

シナベニヤ 430×280×12mm 1枚
      400×240×12mm 1枚
      420×200×12mm 2枚
杉板(棚受け用)約450×30×15mm 2枚

まずは墨付け。
長さを間違えていないか、線が斜めになったり歪んでいないか、
図面を確認したり、差金の当て方に気をつけながら線を引いていきます。

墨付けができたら、板をカットしていきます。
今回は機械を使わずに、鋸で。
断面が凸凹していたり斜めになっていると、きれいに組み立てることができなくなってしまいます。
とはいえ、手鋸でスパッとまっすぐに切る自信は無い…
そこで、今回は「ソーガイド」を使ってみました。

右端に金属の板が2枚ついていて、この2枚の隙間に鋸の刃を差し込んで使います。
金属板が刃を支えてくれるので、刃が傾いたり歪んでしまう心配がないというわけです。
専用のパーツと、ガイドにするための長めの木材を使えば、長い板を切ることもできます。
今回、棚板を用意するのに40cm程度のカットをする必要がありました。
ガイドなしの手鋸でまっすぐに40cm切るのは、私の技量では難しかったでしょう…
ソーガイド、大活躍です!

カットが終わり、次は組み立ての準備です。
図面を見ながら穴の位置に印をつけ、下穴を開けていきます。

下穴を開け終え、まずは棚受けをビス留めしていきます。
幅が狭かったためか、棚受け用にと切っておいた木材はことごとく割れ、
元のものより幅が広めの端材を見つけ出してリカバー。
材料選びと下穴の開け方に課題が残りました。

どうにか棚受けが付き、いよいよ組み立てていきます。
大きなクランプで固定しビスを手にしたところで、背板用の下穴の位置を間違えていることが発覚。
後から追加した部分だったので、図面に書き加える時に板の厚み分ずらすことをすっかり忘れていました…
追加した部分は特に気をつけて、切ったり穴を開ける前に確認した方が良さそうです。

あまり穴を増やしたくないので、開けてしまった下穴の一つはそのまま使うことにして、
もう一つの穴の位置を決め直しました。

下穴が開いたら、全体のビス留めです。
片側を一度に締め込むよりもバランスが良いかな?ということで、左右両側から締めていきます。
ここでは大きなクランプが活躍!

組み立てができました!
大きな狂いはありませんでしたが、よく見ると隙間のある所や、端が少し欠けてしまった所があります。
上段と下段とで背板の位置が違っているのは、下穴の位置を間違えたためです。
切ったり開けたり、加工を始める前の準備の大切さが身に沁みますね…

また、今回は下穴だけでビス留めに入ったのでビスの頭が板の外に飛び出ていますが、
予めビスの大きさに合わせて浅い穴を掘っておく「座ぐり」をすると、ビスの頭を隠すことができます。
板を切る時、ズレを防ぐために同じ長さのものはできるだけまとめて切ること、
下穴の開け方、「座ぐり」も次回の課題です。

何はともあれ組み立ったので、オイルで仕上げていきます。
今回使ったのは「ワトコオイル」。
オイルを塗る時は、底面や背面など見えにくい部分から始め、上面や前面の見えやすい部分は最後に。
こうすることで、見えやすい部分を塗り終わったらそのままの状態で乾燥させることができます。
移動させたり向きを変えたりすると、触った部分のオイルが薄くなってしまったり、オイルが垂れてしまう可能性があるので、
見えやすい部分を塗った後、できるだけ動かさないようにするための工夫です。

オイルを塗り終えたら、全体をペーパーやウエス等で拭いて余分なオイルを取り除き、
そのまま1日ほど置いて乾燥させます。

翌日、オイルは無事乾いていました!
今回使ったのは着色剤無しのオイルですが、それでも塗る前とは雰囲気が変わっています。
あとは持ち帰って、使い勝手を確かめることにしましょう。

気になるところは色々ありますが、ひとまず完成したので入門編①はここまで。
今回のMVPは、やはり「ソーガイド」
機械を使わなくてもまっすぐ切ることができ、木工初心者のハードルを下げてくれます。

最後に、今回出てきた課題をまとめておきます。

次の課題

・前後、左右、上下方向の強度を考えた設計
・同サイズの木材はできるだけまとめて切る(→ズレを防ぐための工夫)
・下穴の開け方、穴開け前の確認
・ビスの頭の処理(座ぐり)

作り方の課題以外にも、
実際に家で使ってみて気付くところもありそうです。
今回はキッチンラックでしたが、サイズを変えれば本棚にも良さそうですね。
次はもう少しきれいに仕上がるか、どんな課題が出てくるか、たのしみです◎

ミマキウッドラボには木工のための工具や機械が揃っていて、スタッフのレクチャーを受けることもできます。
「道具とスペースだけ借りて自分で作りたい!」という方も
「初めてだけど教わりながら作ってみたい!」という方も
小さな雑貨でも、家具でも
木工に興味が湧いたら、ぜひ覗いてみてください!

RELATED

関連記事

最近の記事

  1. 【暮らしクラフトクラブ】ウッドフラワーベース作ってみた

  2. スタッフの木工日記 復習編①

PAGE TOP